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Posted by TI-DA at

2010年03月27日

チリ地震の記事を読んで

多くの建築設計事務所が購読している建築専門誌に日経アーキテクチュアという雑誌があります。



私もその購読者です。


最近、沖縄で、地震や津波と連続で、経験したこともあり、チリ地震の記事に目がとまりましたので、みなさんにご紹介したいと思います。


1ページほどの記事でした。


個人的に、とても興味深いものでしたのでご紹介しますね。おすまし






この記事によると、今回のチリ地震(日本時間2010年2月27日)は、マグニチュード8.8。


地震の種類は、海側のプレートが、陸側のプレートの下に沈み込むことによって起こるいわゆるプレート境界型地震とされております。


津波も2mを超えるものもあったようです。


被害も報道によると死亡者500人以上、15建てのマンション1棟基礎部分からの完全倒壊と伝えられております。






しかし、ここからが、興味深い記事でした。





チリ地震は、その1ヶ月ちょい前に起こった、ハイチの地震(2010年1月12日)よりもマグニチュードが、大きかったにも関わらず、被害が少なかったということです。


単純にマグニチュードだけを比較すると
ハイチ地震の7.0に対して、チリ地震は、8.8と約1.25倍です。





ちなみに、マグニチュードと地震エネルギーの関係は、調べて見ると

logE = 4.8 + 1.5M

という関係です。

この式から計算して、エネルギーで考えてみると、およそ500倍となります。びっくり!





参考程度に、計算してみると比較するマグニチュードに対して、1上がるとエネルギーは、その約31.5倍という感じです。





これだけの大きな差がありながら、被害がハイチに比べて小さかったことは、一体、何が原因だったんでしょうか?








記事によれば、チリにおける1996年に改定された耐震基準が、起因していると分析されています。


その他に震源地からの距離や人口密度の違いもあげておりました。


しかし、チリの耐震基準は、日本の耐震基準に比べて、想定する静的地震力は、およそ半分ということです。


つまり、日本より、想定されている地震力が、半分くらいということです。


(注意:この地震力という部分だけをみたらということで、個人的に解釈しています。別の係数等が加わるかもしれないので・・・今のところ、これだけの情報で、単純に半分って理解するのは、ちょっと・・・・すみません。ガ-ン







※静的地震力とは、水平方向に建物をゆっくりと一定の力で押し続けている状態というイメージで読み進めて下さい。実際、地震は、激しく揺れますけど・・・。






その改定された耐震基準に合わせて、建設された建物の構造的重大な被害は、2%未満と伝えられています。


もちろん、よくテレビで見る崩壊するような被害は、ありました。


それらは、耐震基準改定前のブロック積みの古い建物がほとんどだということです。






今回のチリ地震での死者の多くは、津波によるものだということです。





チリ地震での被害状況の調査は、今後の地震大国日本の耐震基準の参考になると思います。

沖縄も例外じゃないと思いますよ。

建物の耐震性も大切ですが、その他に地域や都市の防災計画も大切だということではないでしょうか?

今後の調査に個人的にも注視していきたいと思いました。





今回は、少し、専門的な話でしたが、たまには、こんな記事も良いかなと思いアップしてみました。おすまし





最後に、被害に遭われた方々のご冥福をお祈り致します。






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Posted by Shingo at 18:18構造

2010年02月27日

地震、凄かったですね!

今朝の地震すごかったですねぇ!びっくり!

さすがの私も起きてしました。

長男以外は、みんな起きました。

思わず、自分が建てた建物大丈夫だったかな?と考えてしまいました。




今まで、私が体験した中で、一番、激しかったです。びっくり!





先ほどのお昼のニュースを見ていると高架タンクの落下が結構あったようですね。びっくり!

地震が、お昼の時間帯だったら、大変だったですね。





今回のような地震に対して、構造設計は、行われているんです。

だから、専門技術無しに、簡単に柱を動かしたり、外したりみたいなことが、出来ないんですね。

鉄筋を抜いたりなんて、言語道断です。






やっぱり、建築は、構造設計も大切だと思います。





沖縄は、地震が少ないので軽視されがちです。

台風だけでは、ないですよ。

今回の地震で、構造設計の大切さが、再認識出来たのではないでしょうか?






構造設計者は、常に人の安全を気にしています。

私も気が引き締まる思いです。






建築デザインを発展させるには、やっぱり、構造デザインという要素は、必要だと再認識しました。







また、地震に関する豆知識も今後、不連続シリーズでやっていきますね。おすまし







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タグ :地震沖縄


Posted by Shingo at 12:34構造

2010年01月12日

構造模型



こちらは、事務所にあるこれまでの構造模型の一部です。ニコニコ

建築模型を見たことある方は、多いと思います。

しかし、構造模型は、なかなか見たことがないんじゃないでしょうか?

実際、設計事務所の方でもご覧になった方は少ないかと思います。





構造デザインを行うときは、構造模型を作って、構造的な検討行うようにしております。

これは、骨組みを模型で作り、力の流れや弱点、補強方法等を感覚的に検討するために利用します。



結構、カッコイイですよね。ニコニコ



押してみたり、壊してみたりと使い方は、色々です。

構造というのは、どういう風に壊れるのかを把握するところから始まります。

それから、壊れないように!、さらには、安全に避難が出来るように!と構造的な安全性を確保出来る建物に仕上げていきます。



コンピューターで、数値解析したりすることも大事ですが、加えて、こういう感覚的な検討も必要だと思います。

この構造模型から新たな発想やデザインが生まれる場合も多々あります。

力の流れを把握し、コントロールすることにより、多彩なデザインが、可能になると考えております。



建築の設計を進めると必ず、構造という壁にぶち当たります。ガ-ン

この壁を乗り越えるためには、地球の重力・自然現象等と向き会わなければなりません。

この壁を乗り越えるのか、或いは、避けて、回り道をするのかでは、到達出来るデザインの質に差が出ると考えております。



今や、宇宙に人間が長期滞在出来る時代です。

建築規模であれば、技術的なことは、大体の事は、出来る時代だと思います。

より自由な発想を現実にするために、こういった構造模型等の検討を行っております。



ちょっと堅くなっちゃったかな?

まあ、単純に構造がシンプルだとカッコイイです。ニコニコ



この辺りが、建築のスーパーモデルを目指しているというのにつながっているのかな?



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Posted by Shingo at 11:50構造