2010年03月03日

紫微鑾駕(しびらんか)

以前、お話した古民家に住んでいる方の話で、「紫微鑾駕」(しびらんか)の話がありました。





その方の話によると、以前、天井を張り替えた時に、屋根裏に

「紫微鑾駕」(しびらんか)

と書かれた板があったということをお話してくれました。





移築時に部材にメモした文字のように、雑な感じで、「紫微鑾駕」と書かれていたという話でした。




たしか、私のおばちゃんの古い家の屋根裏にもありましたね。

同じく、油性ペンで、簡単に書かれていたような雰囲気でした。ニコニコ





参考に、以前別件で、木造建築を県内で建てたときに「紫微鑾駕」を取り付けた写真がありますので、アップしておきます。

別の記事で、この建物のお話をする予定ですので、その部分だけを切り取ってお見せしますね。ニコニコ

それが、コレです。

紫微鑾駕(しびらんか)




ちなみに紫微鑾駕(しびらんか)とは、沖縄に伝わる古い習慣で、木造建築の棟木に掲げられる除災招福の護符のことです。




建物のお守りということですね。ニコニコ




棟木(むなぎ)とは、大ざっぱにいうと、建物の一番てっぺんに取り付ける梁のことです。




紫微鑾駕には、色々と説がありますが、私は、先ほどの「除災招福の護符」ということでいつも話しています。



他には、こんな説もあります。

ちょっと調べてみました。ニコニコ



■紫微鑾駕は、火を食う女と言われており、火災などの火を食べてくれますように!という説


■高貴な人の名前説。


■名棟梁の名前説。


■「天官賜福 紫微鑾駕」(てんかんしふく しびらんか)説

これは、「天の統治者が福を授け、北極星の神が馬車に乗って降りてくる」という意味らしいです。

北極星は、道教で、人の運・不運を見届ける天の統治者として、位置づけられているようです。




実は、北極星って、地球の歳差運動のため、約2万5千年周期で、変わるんですけどね。

つまり、今は、こぐま座のポラリスが、北極星ですが、しばらくすると、次は、別の星が北極星となるということです。

しばらくと言っても大分後ですけどね。ニコニコ




ということは、神も持ち回りか?ニコニコ




最近の沖縄県内の建築は、コンクリート建築が多いので、紫微鑾駕を掲げる習慣が、見られませんね。

是非、木造住宅を建てられる方は、やってみて下さいね。

伝統的な習慣は、残していきたいものですね。

資料でしかみられない伝統文化は、つまらないですからね。ニコニコ





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Posted by Shingo at 11:19 │建築
この記事へのコメント
はじめまして

昨年、家を新築した際に 洋風コンクリート建ての家ですが

琉球風水+紫微鑾駕の配置をしました^^

久しぶりに紫微鑾駕の存在を思い出しました。
Posted by りゃんつー ☀ at 2010年03月03日 12:04
to りゃんつー ☀さん

初めまして、コメントありがとうございます。
コンクリート住宅に紫微鑾駕を付けたんですか!
初めて聞きました。^^
コンクリートの梁に取り付けるんですかね?
型枠外してからなんでしょうか?
ちょっと興味あります。
Posted by ShingoShingo at 2010年03月03日 13:41
天井を貼りつける前に 

自作の紫微鑾駕をつけました。(なんでもうるさい私です^^)

場所は

居間の中心に近い天井裏の木枠?に貼りつけました^^

写真撮っとけばよかったぁ~ と思います(^-^)
Posted by りゃんつー ☀ at 2010年03月03日 14:45
足跡から来ました。はじめまして。

興味深い話しですね。

伝統文化が今に生き続けないと、つまらないという意見に賛成です。

私の職場は、首里城に次ぐ、王子の居城『ゴエクグスク』跡にある公民館です。

先人の業績に想いを馳せながら、城跡で仕事しています。戦争で全壊しなければ、世界遺産に登録できた『幻』のお城です。長くなりましたすみません。
Posted by 内間満 at 2010年03月03日 18:49
足跡からお邪魔させていただいております。

この、お守りですか?
普通に住居から出てくるんですね。
Posted by マスター at 2010年03月03日 22:40
to りゃんつー さん

なるほど、天井裏ですか。^^
また、自作とは、凝っていますね。^^
写真撮っておくと良かったですね。
ご報告ありがとうございました。
Posted by ShingoShingo at 2010年03月04日 09:38
to 内間満さん

初めまして、コメントありがとうございます。
共感頂けて嬉しいです。^^

ところで、私の勉強不足で申し訳ございませんが、
どちらの城跡でしょうか?
是非、詳しいサイト或いは、場所を教えて頂ければありがたいです。

「幻」といわれると、行ってみたいです。^^

宜しくお願い致します。
Posted by ShingoShingo at 2010年03月04日 09:56
to マスターさん

コメントありがとうございます。
紫微鑾駕は、おそらく、古い木造住宅でしたら、出てくると思います。
油性ペンで書いているくらいなんで・・・・^^
私も実際、出てきたのを見たのは、おばあちゃんのお家だけですね。^^;)
Posted by ShingoShingo at 2010年03月04日 10:00
こんばんわ!
「紫微鑾駕」とは 初めて知りました。勉強になりました。
ところで 初マイブログでは 沖永良部の自宅のフンシーを紹介させていただきましたが、今度は、そのフンシーに「鳥居」を設置する計画。
(というか せざるを得なくなり・・・・説明しにくい・・・ ・・・)
奥武山公園の世持神社を参考にしたり、書店で設計図を違法シャメしたり苦労しております。
何か 素人に参考となる文献がありましたら ご教授いただきたい。
Posted by aiki77aiki77 at 2010年03月04日 21:47
こんばんわ。
建築大好き、風水大好きな私ですが、初めて聞きました。
いい風習ですね。中国の風水とも関係あるのでしょうか?
勉強になります。
Posted by 櫻宝 at 2010年03月04日 21:48
>Shingoさんへ

尚巴志が三山統一を成し遂げ、彼の七男坊を現在のコザ十字路、越来(ゴエク)城へ出向くように命じます。

彼の名は、後の第一尚氏第六代目国王『尚泰久・しょうたいきゅう)です。

少しややこしくなりますが、彼の娘は政略結婚で勝連の『亜麻和利』の元に嫁ぎます。その王女は『百十踏揚(ももとふみあがり)』という、琉球国王の絶世の美女でした。
平田太一さん演出の『肝高の亜麻和利』をご覧になっていたら分かると思います。

中城の『護佐丸』と、勝連の『亜麻和利』を衝突させたのは、伊是名から越来城に流れ着いた『金丸』後の第二尚氏の初代国王となる『尚円』です。

金丸は尚泰久に仕え、今でいうならば『財務大臣』の責にあった人ですね。彼の部下に『鬼大城賢雄』という『武闘派』がいて、勝連から『百十踏揚』を救いだすのです。

琉球国王は王子時代には中山の要『越来城』に居を構え、国王に成るための『帝王学』を学んだと言えるでしょう。

戦争ですべてを破壊されなければ、間違いなく『首里城』に次ぐ、二番目の城として『世界遺産』に登録されていたことでしょう。

私はその跡地の城前公民館で、自治会長として働いています。

公民館には、1400年代の中国から送られた『磁器』などが展示されています。

お気軽に、ご見学下さい。

城前公民館
0989374638までご連絡下されば、更に詳しく説明いたします。

長くなりました。すみません、琉球の歴史を語りだすと熱くなるのです。
Posted by 内間満 at 2010年03月04日 22:26
to aiki77さん

おはようございます。
フンシーで、鳥居ですか!
凄いですね。
フンシーは、得意分野ではありませんので、アドバイスができませんが、興味ありますね。^^
それは、住宅なんですか?
Posted by ShingoShingo at 2010年03月05日 06:13
to 櫻宝さん

おはようございます。
紫微鑾駕が、風水なのかは知りませんが、昔から、行われてきた習慣であることは、確かです。
また、情報がみつかったら、また、ご報告しますね。
Posted by ShingoShingo at 2010年03月05日 06:17
to 内間満さん

おはようございます。
丁寧な解説ありがとうございました。
なるほど、戦争で壊滅したのは、もったない話ですね。
1400年代の磁器を見るだけでも面白そう。
今度、寄ってみたいですね。^^
Posted by ShingoShingo at 2010年03月05日 06:37
火事にあわないようにという
おまじない お守りなんですね~
なんか すごく厳かで威厳たっぷり
ご利益ありそうですね~
Posted by みうさぎ at 2010年03月05日 10:25
to みうさぎさん

やっと建てた大切な家となるので、思いは強くなるんでしょうね。
火事にあいませんように!って、願いたくなる気持ち分かるような気がしますね。
もし、やってないで、火事にあったら、「ウリ、ヒャ!やー、言ったしが!」って言われそう^^;)
Posted by ShingoShingo at 2010年03月05日 18:22