以前、
お話した古民家に住んでいる方の話で、「紫微鑾駕」(しびらんか)の話がありました。
その方の話によると、以前、天井を張り替えた時に、屋根裏に
「紫微鑾駕」(しびらんか)
と書かれた板があったということをお話してくれました。
移築時に部材にメモした文字のように、雑な感じで、「紫微鑾駕」と書かれていたという話でした。
たしか、私のおばちゃんの古い家の屋根裏にもありましたね。
同じく、油性ペンで、簡単に書かれていたような雰囲気でした。
参考に、以前別件で、木造建築を県内で建てたときに「紫微鑾駕」を取り付けた写真がありますので、アップしておきます。
別の記事で、この建物のお話をする予定ですので、その部分だけを切り取ってお見せしますね。
それが、コレです。
ちなみに紫微鑾駕(しびらんか)とは、沖縄に伝わる古い習慣で、木造建築の棟木に掲げられる除災招福の護符のことです。
建物のお守りということですね。
棟木(むなぎ)とは、大ざっぱにいうと、建物の一番てっぺんに取り付ける梁のことです。
紫微鑾駕には、色々と説がありますが、私は、先ほどの「除災招福の護符」ということでいつも話しています。
他には、こんな説もあります。
ちょっと調べてみました。
■紫微鑾駕は、火を食う女と言われており、火災などの火を食べてくれますように!という説
■高貴な人の名前説。
■名棟梁の名前説。
■「天官賜福 紫微鑾駕」(てんかんしふく しびらんか)説
これは、「天の統治者が福を授け、北極星の神が馬車に乗って降りてくる」という意味らしいです。
北極星は、道教で、人の運・不運を見届ける天の統治者として、位置づけられているようです。
実は、北極星って、地球の歳差運動のため、約2万5千年周期で、変わるんですけどね。
つまり、今は、こぐま座のポラリスが、北極星ですが、しばらくすると、次は、別の星が北極星となるということです。
しばらくと言っても大分後ですけどね。
ということは、神も持ち回りか?
最近の沖縄県内の建築は、コンクリート建築が多いので、紫微鑾駕を掲げる習慣が、見られませんね。
是非、木造住宅を建てられる方は、やってみて下さいね。
伝統的な習慣は、残していきたいものですね。
資料でしかみられない伝統文化は、つまらないですからね。
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